いきいき*せかんどの自立訓練って?…Vol.1

いきいき*せかんどの自立訓練って?… Vol.1

2019.9.10更新

こんにちは。いきいき*せかんどです。
今回は「いきいき*せかんどの自立訓練って?… Vol.1」として自立訓練の全体像について詳しくお伝えしたいと思います。
いきいき*せかんどの自立訓練は、高次脳機能障害を知り、補う方法を身につけ、就労に向けた準備をするための訓練。高次脳機能の各要素を評価したり、改善向上するためのプログラムです。また、職業生活にむけた準備に必要な要素を知ることもできます。全ての訓練をバランスよく受けることによって、総合的な力を身につけていただきます。

 

訓練のステップ

1クール ⇒ 6ヶ月(ベーシック訓練3ヶ月+ステップアップ訓練3ヶ月)
3ヶ月終了時に評価。評価によって次のステップに進みます。就労できる状態と判断されたら、他機関と連携して就職活動に入ります。(または休職中の職場への復帰準備として、職場との連絡調整を行います)
※今年度は、1クール12か月(ベーシック訓練6ヶ月 + ステップアップ訓練6ヶ月)で行います

 


※上記期間は基本的な目安です。評価によって次の期間の訓練が異なります。

最長2年(延長が認められた場合は3年)利用できます

 

訓練の内容

 

考える訓練
主に机上で行う訓練です

マニュアル活用訓練

机上での基本的な課題(数値チェック、伝票計算、ピッキング等)を、代償手段(マニュアル、メモリーノート、アラーム等)を活用しながら行い、事務作業でミスを未然に防ぐ方法を身に付けていきます。

PC訓練

基本的なPC操作(文字入力、文書保存等の諸操作)を、マニュアル活用訓練と同様、代償手段(マニュアル、見直し等)を活用しながら行い、正確に作業を行う方法を身に付けます。

メモ訓練

口頭指示をメモに取る訓練の中で、仕事をする上で必要となるメモの基本や、メモを取る上での相手とのコミュニケーションの取り方等を学びます。

新聞編集訓練

上記の事務作業訓練の応用訓練になります。文章作成、PC入力、記事見直し、レイアウト、製本、配達計画などを通して事務作業課題の総合的な能力を評価します

 

動く訓練
考えながら身体を使う訓練です

外出訓練

公共交通機関利用の自立(駅構内の移動、電車の乗り降り、ICカード・切符の利用、エレベーター・エスカレーターの利用等)、通勤時の注意点、仕事上の外出での計画力等について評価します。

 

協力する訓練
チームで協力して行う訓練です

プロジェクトXYZ

メンバーの話し合いで一日のプログラムを決めて実施します。対人、協調性、会議、発表、自主性など多くの要素を含む訓練です。

役割メモ・記録用紙などの代償手段を用いて、その日の活動の流れを確認しながら進めます。

 

年2回実際の職場を想定した訓練を行います。全ての訓練の応用訓練として総合的な力の評価を行い、職場で起こりうる課題を見つける訓練となります。また復職や就職の時期が近くなっている方は、リーダー業務を担当して仕事の計画立案や状況に応じた仕事の変更など、職場により適した訓練を行います。

 

高次脳機能障害講座

高次脳機能障害と自分の障害についての知識・理解を深めます。

職業準備性講座

職業準備性ピラミッドの項目に沿って、自己評価と他者評価を比較し、日常生活能力、対人スキル、仕事上での行動・態度など、復職や就職に必要な能力を確認します。

障害者就労講座

障害者就労について知識を身につけながら利点を知って頂きます。
障害者の働く職場のビデオや見学、講義によって、就職活動のイメージを持って頂きます。

 

 

メモリーノート

記憶障害を補うため、メモリーノートを活用する訓練を毎日行います。

見直し訓練

注意障害によるミスを防ぐため、作業後に見直しをする訓練を行います。

マニュアル、アラーム

記憶障害、遂行機能障害、自発性低下を補い、自主的に仕事を進められるよう、マニュアルを活用する訓練を行います。

 

一日の訓練

 

10:00~10:30来所、バイタル測定、個別訓練
10:30~10:40ミーティング
10:45~11:35プロジェクトXYZ
11:35~12:30昼休み
12:30~14:15ベーシック訓練・ステップアップ訓練(月・火・木)、講座(水)
14:15~14:30清掃
14:30~15:00振り返りシート記入
15:00~15:15反省会 ⇒ メモリーノートチェック
15:30帰宅

 

評価

身体機能、高次脳機能障害、日常生活、職業準備などについて総合的に評価を行います。
※医療機関や職業評価機関の検査結果をお願いする場合もあります。
通所開始時および継続通所時については、必ず病院による高次脳機能障害の評価が記載された診断書が必要になります。

 

スタッフ

社会福祉およびリハビリテーションの資格のあるスタッフが常時対応します。

 

就職活動、復職支援

就労支援機関への情報提供や、面接に向けたアドバイス、復職に当たっての職場への情報提供、職場からの訓練希望などを、必要・希望に応じて支援いたします。

 

このようにいきいき*せかんどではさまざまなプログラムで自立訓練を行っています。訓練を通して高次脳機能障害のある方が社会復帰し自立した生活ができることを目指します。
次回「いきいき*せかんどの自立訓練って… Vol.2」では、これまで説明した訓練の中で現在進行中のメモ訓練の実際の様子をレポートいたします。

 

#001 集中できない

集中力は視覚、聴覚に関連しています。集中するためにはある程度長時間重要なことに注意を向けていなければなりません。脳に障害がある場合、機能を補いながら視覚・聴覚・運動感覚を統合する必要があり、とても疲れます。集中力が回復されるまでには一定の時間が必要なので、以下のような工夫をしてみましょう
❶同時に違うことをしないようにして一つのことに集中する
❷集中できる時間を少しづつ延ばす
❸部屋のインテリア、机の位置など環境を変える
❹内容が理解できているか、こまめに確認を行う

目黒区高次脳機能障害者支援センター

目黒区高次脳機能障害者支援センターでは、目黒区の高次脳機能障害当事者、ご家族の方への総合的な支援を行っております。
抱え込まずにご相談ください。

Tel:03-6808-8575

●電話相談:月~金曜日 ●相談時間:10:00~17:00
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