いきいき*カフェ・レポート #003

若年性認知症者の家族のためのカフェ

●開催予定日
令和1年8月29日(木)、9月26日(木)10月31日(木)、11月28日(木)
14:00~15:30(自由な時間においでください)
●場所
〒152-0003 東京都目黒区碑文谷5丁目12-20ライオンズマンション学芸大学第3 1F
※いきいき*がくだいの隣のビルの1Fです
●参加費
200円(コーヒーとお菓子)
●お問い合わせ
特定非営利活動法人 いきいき福祉ネットワークセンター 03-3713-8207 担当:川島

 

6月27日(木)いきいきカフェが開催されました。

2019.8.5更新

認知症の家族のカフェというと重い雰囲気を想像されるかもしれませんが、みなさんの表情はとても穏やかです。癒される空間。和やかな空気が流れます。
いきいきカフェは、若年性認知症のご家族が自由にトークできる場です。今回はそんなフリートークの合間にいきいきのスタッフが質問をする形で、”違和感を感じてから受診に至るまでの経緯”などのお話をお聞きしました。


 

逃げるように転勤したんです

いきいき:ご主人の言動に最初に違和感を覚えた時はどんな感じでしたか?
Aさん:5年程前になると思うのですが、単身赴任から帰ってきて、テレビのリモコンやパソコンのプリンターを使えなかったり、鍵を忘れたり火を消すのを忘れたりするようになっていたんです。それで近所のかかりつけ医に診てもらったのですが、「ただ疲れてるだけでしょう。」という診断でした。
いきいき:ずいぶんと雑な感じですね。
Aさん:でも、だんだんと仕事がきつくなっている様子で、「とても辛い」と訴えるようになりました。見かねた上司が地方への転勤を勧めてくださり、逃げるように転勤したんです。しかし、転勤先でも上司が10出した指示の内1か2くらいしか出来ていなかったようでした。
いきいき:それで上司の方がやはりおかしいというふうに感じられたんですね。
Aさん:上司のお母様が認知症を患っておられて、主人の様子がお母様の様子に似ているということで病院の受診を勧めてくださったんです。転勤先の病院で長谷川式の検査などを受け、認知症の疑いありということで東京の大学病院を紹介され、その後精密検査を受けて診断が下りました。

 

失敗すると思われるのがとても嫌なようですね

いきいき:ご主人、デイサービスでとても楽しそうに活動されてますね。
Aさん:スタッフの方や通所されている仲間の皆さんが主人の意見や趣味などを尊重して認めて喜んでくださることが、とても嬉しいようです。デイサービスの前の日は「明日は何を着ていこう?」なんて言ってとても楽しみにしている様子です。でも帰ってくるととても疲れてぐったりしています。
いきいき:ご主人の場合はまだまだやれることが多いようですね。
Aさん:週に3回は食事を作っています。メニューは、焼き魚と簡単なサラダに決まっているんですけど。でも、だんだんと段取りが上手くいかず、同時進行が出来なくなってきました。少しづつ時間がかかるようになってきているのですが、手伝おうとするととても嫌がるんです。失敗すると思われるのがとても嫌なようですね。仕事で失敗したことがトラウマになっているのかもしれません。
いきいき:出来る分、心理的な葛藤も多いのかもしれませんね。
Aさん:お箸を一本づつ違うものを選んでしまったりするのですが、間違えた箸をしっかりと自分で洗って戻したりするんです。私が「そんなの気にしなくていいよ。」と言っても納得がいかないようです。やはり昔出来ていたことが出来なくなってきていることをとても気にしているようですね。

 

「何のこと?」と何も憶えていない様子なんです

いきいき:Bさんの場合は、ご主人の言動に最初に違和感を覚えた時はどんな感じだったんですか?
Bさん:以前犬を飼っていたのですが、私が朝、主人が夕方散歩に行くと決まっていました。ある朝、私が散歩に出ようとすると主人も付いてこようとするんです。変だなと思ってもたもたしているうちに犬が家の中でウンチをしてしまったんですよ。私は主人に始末を頼んでそのまま出かけてしまったのですが、帰ってきて「今朝はごめんね、大変だったね。」と言うと、「何のこと?」と何も憶えていない様子なんです。普段起きないような印象的な出来事だったのにまったく憶えていないというのにはすごく違和感を覚えました。
いきいき:それでご主人を説得して病院を受診したのですか?
Bさん:その後は全然普通だったので、すぐに病院には行かなかったんです。
いきいき:では何がきっかけで受診することになったのですか?
Bさん:ある日病院の予約票を持って帰ってきたんです。どうやらクライアントとの約束をすっぽかしてしまったりすることがあって、違和感を感じた上司が病院を受診するように勧めて、予約を入れてくれたようなんです。そのときの診察には会社の人が同行してくれたのですが、後日、「家族の方に来てほしい」と連絡が入りました。そのときの診察では長谷川式の検査はギリギリで、しばらく様子を見ようということでした。半年後、やはり様子がおかしいということで近くの病院を受診したのですが、大きな病院を勧められ、大学病院を受診し精密検査を受けてアルツハイマーの確定診断を受けました。
いきいき:診断後はすぐに会社を退社されたんですか?
Bさん:その後も3年ぐらいは会社に行っていたんですよ。給料は半分以下になりましたが。
いきいき:理解のある会社だったんですね、素晴らしい。
Bさん:ほんとに感謝しています。会社側としては9時から5時までは会社に居て欲しかったのですが、お遣いに行っても2~3時間帰ってこなかったり、途中で家に帰ってしまったりするようになり、やむなく退社ということになりました。でも、「今まで出来ていたことが出来なくなったのになぜ会社に置いておくんだ。」といったことを言う人は一人もいなかったんです。人徳だったんでしょうかね。退社するときも上司の方が「うまく対応できずに申し訳ない。」と泣いて謝ってくださいました。

 

後ろで密かに盛り上がっていたりします

いきいき:ご様子を拝見しているとご夫婦とても仲良くていらっしゃいますね。
Bさん:そうですね。デイサービスの時以外はほとんどいっしょにいますから、私がいないと不安になるようです。いつも一緒なので私が疲れてくるとどうしても主人にあたってしまったりすることもあります。「暑いから話しかけないで!」なんて(笑)。でもこのあいだ主人と一緒にコンサートを観に行ったんですが、私が盛り上がっていると、後ろで密かに盛り上がっていたりします(笑)。なんか、子供みたいです。

 

お話をお聞きすると、病気を疑ってもなかなか受診にたどり着かなかったり、確定診断まで時間がかかってしまったりするようです。人生の半ばでの突然の認知症の告知。告知直後はご本人もご家族もなかなか受け入れることができずとても苦悩されたようです。

 

次回開催は、令和1年8月29日(木)お気軽にご参加ください。

 


Information #005
●「明日はわが身 若年性認知症の夫と生きる」
五十代の夫がまさか若年性認知症! 藁にもすがる病院巡り、一人抱え込んだ介護地獄。愛と罵倒の日々を綴った壮絶な手記です。実体験に基づく介護アドバイス集は、介護者にとって必読の内容です。 詳しい情報はコチラから

 

 


Information #006
●ハートネットTV リハビリ・介護を生きる「二重奏で愛の調べを」
長年ピアノを教えてきた三川泰子さん(63)は、2013年に若年性認知症と診断。形の認識が難しく、鍵盤と音が結びつかなくなり、ピアノが弾けなくなってしまいます。落ち込んでピアノにも触れなかった泰子さんを支えたのは、夫の一夫さんでした。 詳しくはコチラから


実際の演奏はコチラです。↑

 


 

東京都若年性認知症総合支援センター

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