若年性認知症カフェ いきいき*カフェ・レポート#006

若年性認知症者の家族のためのカフェ

9月26日(木)いきいきカフェが開催されました。

2019.10.15更新

いきいきカフェは、若年性認知症のご家族が自由にトークできる場。

和やかな空気が流れます。

 

 


 

財布が小銭でパンパンになっていました

いきいき:みなさんお金はご本人が管理されていますか?
Aさん:以前は本人が完全にひとりで管理していたのですが、ある日一緒に買い物に行って主人が1人で買い物をした後で全く同じレシートが2枚あることに気がついたんです。レジを2回通したことが分かり、その場はすぐに精算して事なきを得たのですが、それ以降は私が気をつけるようになりました。
Bさん:ウチの場合は、コンビニなどで食事を買ったりするといつも同じものばかり買っていて、必ず1,000円以内に収まっていたんですよ。だから「あ、1,000円渡しておけば大丈夫なんだな」ってことに気付いたんです。それ以降は、買い物のときはお財布に1,000円だけ入れるようにしました。
いきいき:いつも同じものだから、栄養的なことが心配になったって話の展開なのかな?って思いました(笑)。そうじゃなくて、1,000円渡しておけば大丈夫って話なんですね(笑)。
Cさん:ウチの場合も以前は自分で買い物もできていたのですが、だんだんとどこに何が売っているのかが分からなくなって、混乱するようになりました。あとはお釣りの計算ができなくなったのと、どの硬貨がいくらなのかが分からなくなって、小銭が使えなくなりましたね。マメにチェックしないと財布が小銭でパンパンになっていました。
Aさん:買ったものをレジ袋に入れている間に財布を置き忘れてしまうことが増えました。
Cさん:妻の場合は自転車で買い物に行ってそのまま置いてきちゃうことが多くて、しょっちゅう探しに行きました。今は買い物自体が難しくなりました。

 

お料理に特化したデイサービスに通っています

いきいき:Dさんはこちらの いきいき*がくだい の他にも通所されているんですか?
Dさん:なないろクッキングスタジオ というお料理のデイサービスに通っています。とてもオシャレなところです。
Cさん:お料理に特化したデイサービスなんですか?
Dさん:そうなんです。かなりしっかりした本格的な料理を4品くらい作るんですよ。とても楽しいらしく、本人も気に入っていて喜んで通っています。
Cさん:認知症の方専門の施設なんですか?
Dさん:いいえ、そういう訳ではなくて、認知症の方もいらっしゃいますが、身体的な障がいのある方やいろいろな方が通われています。年齢層も幅広いんですよ。それぞれの状態にあわせて出来ることを考えてくださるので、無理なく楽しく出来ているようです。
Cさん:スマホで検索してみたんですが、すごくオシャレで介護施設とは思えない感じですね。

 

短い期間で症状も変わっていくので、手続きで時間がかかるのは困ります

いきいき:みなさん介護保険や障害年金などの申請をされたと思うのですが、手続きはすんなりいきましたか?
Bさん:主人の場合は、介護保険の申請はこちらの支援コーディネーターの方にも同行していただいて滞りなく終わったのですが、こちらの施設(いきいき*がくだい)に通所するにあたって、区をまたいでの通所ということでなかなか簡単にはいかず、いろいろと大変でした。障害年金に関してもかなり時間がかかりましたね。
Cさん:妻の場合は、介護保険の申請の際にかなり詳細なレポートを添えたのですが、事前にこちらの支援コーディネーターの方に添削をしていただき、とてもスムースにいきました。その後も介護度の見直しの時のために、本人の状態の推移を記録するようにしています。日内の状態の推移、長期的な推移など出来る範囲で記録するようにしています。通所に関しては、ウチの場合も区をまたいでいたのですが問題なくいきました。区によっても対応が違うようです。また、利用者を区内の人に限定している場合などもありますね。
Bさん:なんか、そういったことは男性のほうがマメにやられますね(笑)。とにかく病気の進行が速いので、手続きは出来るだけ速く進めていただきたいです。半年もかかったりすると待っているあいだが本当に大変だったりしますよね。
Dさん:ウチの主人の場合は医師によって アルツハイマー型 と言われたり 前頭側頭型 と言われたりで、まだ疾患が特定されていないんです。そういったこともあって、最近になって介護保険の申請をしました。要介護1で認定自体は比較的早く降りたのですが、こちら(いきいき*がくだい)の通所にあたっては、ウチの場合も他市からの通所なのですが、始まるまで3ヶ月近くかかってしまいました。短い期間で症状も変わっていくので、手続きに時間がかかるのは困りますね。夫の場合もすでに退職しているので、社会との接点が無い状態が長く続くのもつらいです。男性の場合は特に大切だと感じます。

※介護保険や障害年金などの制度に関する詳しい情報は コチラ をご覧ください。

 

症状の出方はかなり性格に因るところが大きいように感じます

いきいき:Aさんのご主人は最近のご様子はどうでしょう?
Aさん:先日主人が去年に引き続いて家族会の講演会に登壇したのですが、去年のビデオと比べるとうまくいっていない部分が多く、病気が進行していることを感じてしまいます。打ち合わせの段階では私が付き添っていたので、しっかりと分かっているように思えたのですが、当日の様子を見ると、かなりちぐはぐになっていたように思います。
いきいき:どんなところがちぐはぐだと思われるのでしょう。
Aさん:質問に対する答えがズレてきています。一問一答にしてもらう予定だったのですが、流れのなかでどうしてもそうもいかない部分が出てきますよね。話が多少複雑になったりするとかなり混乱してしまうようです。本人も自覚があるようですね。
いきいき:Dさんのご主人はアルツハイマー型か前頭側頭型かが特定されていないということですが、記憶の障害は出ておられますか?
Dさん:そうでうね。例えば傘が見つからないと「傘が無いんだよ。」と訴えるのですが、見つけてあげて、「ここにあるでしょ。」と返すと、納得するのですが、すぐにまた「傘が無いんだよ。」といった具合で…。10回以上続くこともあります。一度落ち着いてずいぶんと時間が経ってまた再開したりします。最初のうちはやさしく対応できるのですが、いい加減腹が立ってしまうこともありますね。
Cさん:妻の場合は、典型的なアルツハイマー型で短期記憶の障害はかなり進行しているのですが、Dさんのご主人のように何度も何度も質問を繰り返すということは比較的少ないですね。わりとおおざっぱな性格だからでしょうか(笑)。症状の出方はかなり性格に因るところも大きいいように感じます。「財布が無いから誰か持って行ったんじゃないか?」っていうことはよくあります。いわゆるもの取られ妄想というヤツですね。女性に多いらしいですよ。原因は分かっていないらしいですが、女性の方が疑い深いってことでしょうかね(笑)。
Bさん:ほんとですよね。嫌っていうくらい性格が出ますよ(笑)。キャラクターによって出てくる症状も違ってくるから病気の特定も難しいところがあるんでしょうか。

※若年性認知症の症状に関する詳しい情報は コチラ をご覧ください。

 

次回開催は、10月31日(木)を予定しています。お気軽にお越しください。

●開催予定日
2019年 10月31日(木)、11月28日(木)
14:00~15:30
(自由な時間においでください)
※終了しています
●場所
〒152-0003
東京都目黒区碑文谷5丁目12-20ライオンズマンション学芸大学第3 1F
※いきいき福祉ネットワークセンターの隣のビルの1Fです
●参加費
200円(コーヒーとお菓子)
●お問い合わせ
特定非営利活動法人 いきいき福祉ネットワークセンター 03-3713-8207 担当:川島

 

Information #011
妻の病
−レビー小体型認知症−
小児科医・石本浩市医師と若年性認知症の妻・弥生さんの10年間におよぶ闘病の日々追ったドキュメンタリー。パーキンソン症状と幻視・幻聴、記憶障害といった症状が現れる レビー小体型認知症 と向き合い歩んでいく姿が描かれます。

詳しくは コチラ をご覧ください。

 

Information #012
認知症の人の心の中はどうなっているのか?
 佐藤眞一/著

認知症患者の「心」とは、一体どのようなものなのでしょうか?その人の内なる世界を尊重することが、認知症の本質である「生活の障がい」と「孤独」の軽減につながり、幸福につながります。本書では最新の研究成果に基づく認知症の人の心の読み解き方を紹介していきます。
詳しくは コチラ をご覧ください。

 


 

東京都若年性認知症総合支援センター

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